働く人から学ぶこと 〜支え合い〜   教会長 

 5月31日と6月1日の2日間、勤務校の中学2年生が「職場体験学習」に行ってきました。市内の企業や事業所に中学生が出向き、社会人としてどう仕事に取り組めばよいか、またどんなお仕事をしてくださる方が、私たちの暮らしを支えているのかなどを実地で体験する行事です。コロナ禍で市内各中学がこの行事を3年間取りやめていましたが、今年復活しました。

 私は今回、市内各所の事業所に、中学生を受け入れてくださるようお願いに回りました。
 建設業、飲食店、ぶどう園、保育所、報道関係機関など、さまざまな事業所に行かせてもらい、また、2日間の体験日には、写真撮影のために再び各事業所に出向きました。全部で38か所の事業所や企業に赴いた生徒たちは、みんな一生懸命にお仕事を体験していました。内心「1週間ぐらい体験させてあげられたらなあ」と感じました。その生徒はもとより、私自身ありがたいなあと思ったことは、短期間にこれだけの企業や事業所のお仕事を見てまわり、実際に目に触れることって今まで経験がありませんでした。名張市は決して大きな都市ではありませんが、それでも約77000人が生活しています。改めて色んな方が色んな職業に就き、お互い支え合って生きているのだということを実感しました。

 一人ひとりがそれぞれの仕事をしているとき、他の職種のことってあまり考えないのではないでしょうか。でも、あまり普段気にとめないところでの支え合いというのは、絶対にあるのだということを感じました。
 体験学習終了後、生徒たちが書いたお礼状を、事業所に届けに行きました。どこの事業所も喜んでくださり、「また来年度も来てもらえたら」という言葉をかけてくださる所もありました。この上ない感謝と喜びでした。
 地域とつながり、支え合って生きていることを実感できた、私にとっても貴重な体験でした。どんな業界でも、どんな世界でも「支え合い=あいよかけよ」、大事ですね。

 
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